第2回施設野菜・花き作プラットフォーム開催レポート:生成AIが切り拓く農業分野の未来
2025年12月16日(火)、オンラインにてスマート農業イノベーション推進会議「第2回施設野菜・花き作プラットフォーム」が開催されました。本会議では、「農業分野での生成AIの活用」をテーマに、農業分野や異分野で生成AIを活用している農業者や事業者が一堂に会し、現状や課題について活発な意見交換が行われました。
意見交換では、幅広い分野で注目を集める生成AIが農業にどのように役立っているのか、そして今後の発展に向けた課題について具体的な事例を交えながら議論が進められました。
生成AI活用の最前線
参加者からは、生成AIの活用が今後5〜10年の農業競争力の鍵であるとの認識が示されました。
例えば、独自開発したAIによる栽培ノウハウなどをデータ化し、需要予測や出荷計画を支援することで、農業現場の効率化や脱炭素化に取り組む事例が紹介されました。
また、農業特化型の生成AIチャットボットは、新規就農者だけでなく経験豊富な農家にも広く利用されており、営農記録や経営管理のサポートなどに活用されていることが紹介されました。
各社の活用事例紹介に関する詳細はこちらをご覧ください。
- 「Microsoft の最新動向」日本マイクロソフト株式会社
- 「公民連携で、スマート農業を推進し、100年先も続く持続可能な農業の未来をつくる。」AGRIST株式会社
- 「株式会社きゅうりトマトなすびの農業分野における⽣成AIの取り組み」株式会社きゅうりトマトなすび
- 「農業現場におけるAI活用事例・栽培AIの紹介」JAひまわりスプレーマム部会/東京大学 西村氏
農業現場で直面する生成AI導入の課題
一方で、生成AIの農業現場での導入にはいくつかの課題も浮き彫りになりました。
・データ不足が足かせに
生成AIの活用に必要なデータを取得できている農業者は少なく、データ収集や管理の仕組みを強化する必要性がある。
・世代や事業者間のITリテラシー格差
高齢者と若者でITリテラシーの差や生産に対する向き合い方に違いがある中、どのように普及させていくかが課題である。また、ITリテラシーが高くなくても直感的に使えるインターフェースの実装に期待する。
・多様な生産スタイルへの適応
農業には流派や代々のやり方がある中、生成AIの提案に基づき栽培を行うことへの抵抗があるなど、受け止め方は一律ではない。生成AIのアウトプットに対し、受け手のスタンスやスキルの違いが、活用に向けた足かせになっている。
・専用モデルと汎用モデルの双方の必要性
専用的なソリューションと、汎用的なソリューションの両方が重要である。主要ターゲットを誰に据えるかでアプローチが大きく変わるため、計画的な展開が求められる。
まとめ
第2回施設野菜・花き作プラットフォームでは、生成AIの活用が農業の未来を切り拓く重要なテーマであることが改めて確認されました。異分野で生成AIの活用が急速に進む中、世界に後れを取らないためにも、我が国の農業分野でも活用していく重要性を認識しました。今回の議論を踏まえ、引き続き、共通課題や対応策を検討していくことが必要です。
その他、議論された内容の詳細についてはこちらをご覧ください。
IPCSA第2回施設野菜・花き作プラットフォーム会議要旨
※IPCSAプラットフォームでは、今後もこうした対話の場を通じて、皆様に新たな気づきや成長のきっかけを提供できる活動を展開し、スマート農業技術の活用促進に寄与していきます。
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