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【開発】認定事例vol.10―マルチベンダー対応の散布マップ出力システム―

開発供給実施計画の認定事例

エアロセンス株式会社(東京都北区)
―異なるメーカーのセンシング機器や散布ドローン間で利用可能な標準データ出力システムを開発―

 エアロセンス株式会社は、2015年の設立以来、国産の産業用ドローンを自社開発し、測量・点検や災害対策など様々な分野において、ドローンによるデータ取得とクラウド上での解析・管理を組み合わせたサービスを提供している企業です。当初より農業分野への進出を視野に入れ、北海道や鹿児島県でのスマート農業実証プロジェクトに参画し、ドローンによる高精度な生育モニタリングシステムの開発に取り組んできました。
★開発供給実施計画の詳細については、3月のスマ農トピック②をご参照ください。

Q1.認定を受けて開発を行う技術について教えてください。

  • 技術の特徴

 本システムの特徴は、主要なメーカーのセンシングドローンで計測した圃場生育マップ(NDVI等)が取り込めて、散布ドローンのメーカーを問わず汎用的に使える散布マップとして出力できる点にあります。
 現在は散布ドローンメーカーの代表として国産(NTT e-Drone Technology)および外国製(DJI)への入力・散布が可能なシステムとなるように開発を進めています。

図 開発により目指す姿
提供:エアロセンス株式会社

  • 期待される効果

 これまでにも複数メーカーの散布ドローンに対応した出力ができる国内製/国外製のシステムはあるのですが、衛星画像だけを入力としており、曇天時の計測データが取得できないことや、解像度の課題があります。本開発のシステムは任意のドローン画像と衛星画像のどちらも入力することができるため、曇天時への対応や高解像度の出力を得られる違いがあり、地域の散布サービス事業者が生産者のニーズにより応えやすいという効果が期待されます。

図 開発中のシステム画面(NDVI)
提供:エアロセンス株式会社

Q2.開発供給実施計画の認定を受けようと思ったきっかけをお聞かせください。

 衛星だけに対応した散布マップサービスでの曇天時の問題や解像度の課題に対しては、当社の持つドローンによるセンシングとデータ解析技術が有効と考え、申請に至りました。特に当社が開発してきた垂直離着陸型の固定翼ドローン(VTOL)は、高速・長距離飛行が可能であるため、ドローンで地域の圃場を広域に計測する際の効率化にも役立ちます。

図 VTOL(垂直離着陸型固定翼)ドローン
提供:エアロセンス株式会社

 もっともこれらの技術を実際の農作業現場へ導入するには、さらなる開発が必要と考え、今回の計画認定を通じて、「スマート生産方式SOP作成研究」のコンソーシアムに加わることとなりました。このSOP作成研究事業では、北海道の生産者やサービス事業者を始めとする現地の関係者とも連携して、現場で実証を進めることができる点にメリットがありますので、今後、互いに協力し合いながら実用化に向けた検証と普及を行っていく予定です。

Q3.散布マップ出力システムの今後の展望をお聞かせください。

  本計画は、異なるメーカーのセンシング機器や散布ドローン間で利用可能な標準データを出力するシステムの開発だけでなく、そのシステムを用いて精度が高い可変施肥を可能とする散布マップを提供するサービスの供給を目的としています。
 現地でのドローンによる計測や散布は地域のサービス事業者による実施を想定しており、当社は開発したシステムを用いて計測で得られたデータを散布マップに変換するサービスを担当します。ただし地域の事業者に当社のVTOLを使用いただく場合は、クラウドシステムの提供に加えて、その販売から操作方法の研修、メンテナンスなどのサービスも行います。
 最初は北海道の空知地方から始めて、検証を重ねながら広域農業を営んでいる地域(道内・道外・海外)へ技術の展開ができればと考えています。

動画 ドローン・センシングのモニター画面
提供:エアロセンス株式会社